お肌の組織のダメージなどによる保湿成分の不足

お肌の奥には、コラーゲンやエラスチンといった保湿成分をつくる機能があり、天然の保湿成分を供給してくれています。

しかし、紫外線や乾燥などによるお肌のダメージや加齢などによる変化で、この機能は低下してしまいます。保湿成分が少なくなったお肌は、弾力がなくなって重力に逆らうことができなくなり、下方向に下がり、皮膚がたるんだ状態になってしまうのです。

皮下脂肪のターンオーバー機能の低下による保湿成分の不足

年齢と共に肌の下にある皮下脂肪のターンオーバーの機能も低下していきます。肌を支えている皮下脂肪自体にハリがなくなってしまうため、風船の空気を抜いた状態のようにでこぼこになり、たるんだ印象を与えてしまうのです。

筋肉の衰えによる

顔の筋肉が衰えるとフェイスライン全体が影響を受け、顔の印象が大きく変わってしまいます。口角が下がって暗い印象を与えたり、顎のラインが緩んで二重顎になってしまったりします。表情筋には以下のようなものがあります。

• 眼輪筋
• 上唇挙筋
• 上唇鼻翼挙筋
• 口輪筋
• 下唇下制筋
• 頬筋
• 小頬骨筋
• 大頬骨筋
• 笑筋

筋肉はそれぞれが影響し合っていますので、目の回りのたるみが気になる場合も目の回りだけでなく顔全体から首や肩にかけての筋肉を鍛えることが大切です。筋肉が鍛えられることで組織の循環がよくなり、肌や皮下脂肪の新陳代謝も上がります。

顔のたるみ予防のポイントは保湿とお顔の筋トレ！

顔のたるみを防ぐためには、紫外線などのダメージを極力避けて、保湿をしっかり行うことが大切です。肩から顔にかけての筋トレを行うことで、表情筋が鍛えられるだけでなく顔全体の循環がよくなります。

こちらでは、銀座の美容クリニック・フォーシーズンズ美容皮膚科クリニックが、ご自宅でできるお顔の筋トレ方法をご紹介します。

【ご自宅でできるお顔の筋トレ方法】

＜頬のVトレーニング＞
頬のたるみにおすすめなのが「頬のVトレーニング」です。このトレーニングは、顔の中心から外側へと広がる頬の筋肉、特に大頬骨筋と小頬骨筋を鍛えるものです。これらの筋肉が衰えると、頬がたるみにつながります。「頬のVトレーニング」の手順は以下のとおりです。この一連の動作を1セットとし、1日10回行いましょう。

1. まずはじめに、口を大きく開けます。
2. 次に、口角を上げて笑うような形にします。
3. その状態を維持したまま、舌を上顎に押し付けます。

＜口輪筋トレーニング＞
口元のたるみやほうれい線には「口輪筋トレーニング」がおすすめです。口輪筋は、口を囲んでいる筋肉のことで、これを鍛えることで顔のたるみの改善につながります。「口輪筋トレーニング」の手順は以下のとおりです。これを1セットとし、1日に3セット行うことを目指しましょう。

1. まず、口を大きく開けて"あ"の形を作ります。この状態を5秒間キープしてください。
2. 次に、口を小さく絞って"う"の形を作ります。この形も5秒間キープします。

マスクのノーズフィッターが目の下の皮膚を押さえてしまう

マスクがウイルスや花粉をシャットアウトする機能を果たすためには、外気が直接鼻や口に流れ込むのを防がなければなりません。マスクのフィルター機能である不織布を通った空気だけ取り込むようにすることが必要なのです。

しかし、鼻から頬にかけては段差があり隙間ができやすくなります。この段差にマスクをフィットさせるために、ノーズフィッターというワイヤーが入っているのです。

ノーズフィッターは、皮膚に密着させなければ意味がないため、目の下の頬を押さえるように装着することになります。そのため、話をしたり表情をつくったりする際に目元の皮膚を押し上げてしまい、目元にしわができやすくなってしまうのです。マスクのゴムも目の脇の肌を圧迫してしまいます。初めは小じわですが、放置すると深いしわになってしまうこともありますので注意が必要です。

マスクによる摩擦が肌への刺激になってしまう

おしゃべりをしているうちにマスクがだんだん上にずれてきてしまったという経験はありませんか。顔にある表情筋は複雑な動きをしており、話したり、表情をつくったりしているうちにマスクがずれてしまうことはよくあります。このような、マスク装着中の摩擦と、マスクを着けたり外したりする際の摩擦も、目元の皮膚にダメージを与える原因になってしまうのです。